なぜリアル店舗がネット通販に力を入れるべきなのか?

現代では、店頭販売での売り上げのみでマーケティング競争の中を勝ち残るのは厳しいでしょう。

スマートフォンなどの様々なモバイル媒体から情報を入手する人の層は年々拡大しており、インターネットを制した者が商売を制します。

今回は様々なWebマーケティングの中でもネット通販に着目して、その重要性をお伝えします。

店舗ビジネスにおけるネット通販の立ち位置とは

実店舗をメインにビジネスを展開している小売り企業にとって、最大の脅威はAmazonや楽天市場をはじめとするインターネット通販業者になります。

いつでもどこでもネットにアクセスすることが簡単になったことから、興味があるものをワンクリックで購入できる方が楽ちんだという意識が消費者の間で広がってきているからです。

マーケティング理論やマーチャンダイジング理論に詳しい、中央大学ビジネススクール教授の中村博氏によると、10~20代はスマートフォンから利用できないサービスを不便に感じているそうです。(参照: https://wisdom.nec.com/ja/business/2018021401/index.html

また、「BASE」「STORES.jp」など、手数料や開設費用がかからないプラットフォームの登場により、ネットショップ開設のハードルが限りなく下がっています

このような世間の流れから、店舗ビジネスにネット通販を活用すべき社会に変わってきていることが見て取れます。

利用率からわかる通販の重要性

三井住友カードがキャッシュレス決済を使用する20代~70代までの男女500人を対象に実施した、オンラインサービス利用時のキャッシュレス決済調査をご覧下さい。

7割以上オンラインショッピングを利用していることがわかります。

さらに、8割以上がオンラインサービスを「今後も利用する」と回答しています。

また、「2019年と比べてオンラインショッピングの利用頻度が増えたか」という質問に対し、約3人に1人にあたる35.6%が「増えた」と回答しました。

ちなみに「増えた」と回答した人の中でも、60~70代が半分以上を占めており、多い順に20代、30代が続いています。

オンラインショッピングの利用率は今後も高まっていき、ネットに慣れている若い世代以外も取り込む時代が近付いているようです。

データ引用サイト:https://netshop.impress.co.jp/node/8041

ネット通販を活用するメリット

ストレスフリーな店づくりを実現

デジタルテクノロジーを活用して、リアル店舗で生まれる顧客の不満を解消することができます。

たとえばリアル店舗だと、レジに並ぶ、店に着いてから欲しいサイズの商品が欠品していることに気付く、家まで購入品を運ぶ、といった面倒な点がありますね。

ネット通販と連携すれば、これらの悩みは全て解消されます。

また、リアル店舗の不便な要素だけでなくサイト上でも、決済ページの幅や文字の大きさ・色など、ストレスをかけないようにこだわるべきです。

そのためには、商品属性ごとに需要がある世代と適した購買方法を把握することが欠かせません。

客層も購入タイミングもグッと増える

オンラインショッピングは、24時間いつでもどこにいても決済できます。

そのため、店の立地事情や開店時間に制限されることがありません。

また、オンラインショッピング限定のポイント機能やクーポンがもらえるキャンペーンなどを定期的に実施すれば、さらなる顧客の獲得が見込めるでしょう。

運営サイドの目が届かない範囲の顧客まで導入できる可能性があるため、より多くの人の目につくような工夫を考える必要があります。

お客様の声を購入の参考にできる

商品ページにお客様の声や商品のおすすポイントを載せられるのは、オンラインならではでしょう。

イラストや写真、動画などで説明するとより効果的です。

これらによって、顧客は商品の使いどころやどんな体験ができるのかを明確にイメージすることができます。

消費者にとっては同じ立場である顧客目線の意見を知れるため、お店への信頼にもつながります。

店舗ビジネスがネット通販も活用している事例

ネット通販を上手く使いこなしている企業は大手が目立ちますが、近年では中小企業も次々に取り入れています。

①青山商事

https://www.y-aoyama.jp

紳士服を主に取り扱う同社は、実店舗での試着予約を受け付ける専用サイトを開設しています。

顧客が希望の商品と最寄りの実店舗を選択すれば、当該商品を取り寄せて試着できるサービスです。

その場で購入するのはもちろん、帰宅後に熟考して改めて通販サイトで購入することもできます。

地域ごとに在庫数の格差が生じないのは嬉しいですね。

また、過去に実店舗で採寸を頼んだ際に発行される顧客番号や、「マイサイズ」機能で体の各部位の寸法を入力した人は、データが自動で画面上に反映されてぴったりの商品が表示されます。

②パルコ

https://kaeru.parco.jp

ショッピングモールのパルコには、テナントショップのブログを軸に様々なサービスを提供する「カエルパルコ」というオンラインストアがあります。

ブログで紹介した商品をWeb上で取り置き予約したり、そのまま通販購入も可能です。

店頭での接客スキルを視覚的表現でも発揮し、陳列しずらいサイズの商品や在庫を増やした売れ筋アイテムなどの購入を促します。

「カエルパルコ」経由の売り上げシェアが10%を超える店舗もあり、店舗同士の売り上げ競争が販売スタッフのモチベーションを上げているのでしょう。

さらに、そのような成功事例はテナントショップが集まる講習会で共有しています。

 ③メガネスーパー

https://www.meganesuper.net/shop/default.aspx

青山商事の取り組みと類似している点は、店舗が持つ顧客の度数情報を通販サイト購入時にも反映できたり、サイト内での在庫確認や店頭で在庫がある他店舗の案内もできる点です。

また、同社ではサイトで購入した眼鏡フレームのレンズを店頭で作ることにも対応してくれます。

在庫表示を閲覧するということは購買意欲が高いということなので、割引クーポンの配布でさらに購入へと後押しします。

 ④GRAND PLACE

https://www.grandplace-shop.jp/smartphone/

ベルギー製高級チョコレートを使用したお菓子を売りにしている同社の通販サイトは、支払い方法がAmazon Payに対応しています。

これによって、顧客は住所入力が省けて便利なうえに、店舗側も月を追うごとに会員が増えているのが目に見えて分かるというメリットがあります。

その他にはメルマガをECサイト・モール両方で週一回配信したり、期間限定でポイントアップなどのキャンペーンを打ち出したりして購買意欲を刺激しています。

⑤まごスマイル

こちらは孫を持つシニア世代をターゲットにしたベビー用品のネットショップです。

このサイトの特徴は、「家に遊びに来たとき」「家族で出かけるとき」「出産祝い」といったシーン別に商品を提案している点です。

また、シチュエーションだけじゃなくターゲットも絞られる業界であることから、年配の方々に配慮して全体的に大きめのデザインや文字で見やすい表示にこだわっています。

母親がおねだりしたり祖父母がプレゼントの相談をできるように、商品ページをメールで送るための手順説明が非常に丁寧です。

 店舗ビジネスがネット通販を成功させるポイント

①既存顧客リストをしっかりと活用

顧客をリスト化すべき理由は、顧客の行動やニーズを分析してリピーターにつなげるためのサービスを提供しやすくなるからです。

実店舗とネットを同じ顧客データベースで管理していれば、実店舗での購買行動もある程度分析できます。

また、店頭の意識改革を訴えるうえでもデータには強い説得力が伴います。

②まだお客様ではない見込み顧客もリスト化

一口に見込み客と言っても、顧客にとっての商品の必要性と実際に購入したいかという思いとの相互関係の強さごとに種類が分かれます。

見込み客の分類とそれぞれの特徴についてはこちらのサイトに詳しく説明されているので、ぜひご覧ください。→ https://natsuki-kanazawa.com/potential-customer

これらを理解しておけば、種類別の見込み客に適切なタイミングで、適切なアプローチができるようになり、見込み客一人当たりの収益率が飛躍的に改善されるでしょう。

また、今すぐの購入を希望している方以外に強く売り込み過ぎると、かえって不快感を与えてしまうことがあります。

つまり、お客様になりえた人を失ってしまうことになるので、充分注意してください。

③リストのお客様との適切なコミュニケーション

お客様の気持ちが「これを買いたい」から「このスタッフだから買いたい」に変わるような信頼を抱いてもらえれば、お店と長く続く関係になる期待が高まります。

そのためには、足を止めたり目を向けたりしているポイント、手に取った商品、表情などを観察し、お客様が何を意識して店舗に入ったのかを想像してみましょう。

そして同じ目線から話しかけ、お客様の背景がわかるような会話を自然に広げることが大切です。

顧客自身も気付いてないニーズがわかれば、そのお客様相手だけじゃなく今後も商品提案の改善に活かせるかもしれません。

店舗ビジネスがネット通販で失敗するケース

①オーナーが自ら学ぶ意識がない

ネット販売に関しては、現場スタッフ全員で協力していかないと、営業そのものだけでなくネット知識に長けた業者に依頼する際にも問題が生じます

相手に知識と経験が無いとわかれば、多少手抜きしたうえで高い金額を請求する恐れもあるからです。

もちろん店の業績にも悪影響を及ぼします。

本業もネット運営もつながっていると考えて臨む姿勢が大切です。

②リスト収集の重要性の認識不足

Who(客層)・What(商品)・How(売り方)を明確にしたコンセプト無しでとりあえず立ち上げたショップは、全く売れずに撤退していくでしょう。

顧客リストはニーズとアプローチ方法を見出すのに最も有効な手段です。

店のイメージカラーや接客の方向性、商品のアイデアなど、一貫性のあるサービスを提供することができ、それが後々固定ファンの獲得に結びつくのです。

③ネット通販への投資の見積もりが低い

無料でプラットフォームを開設できるため敷居が低いのがWebマーケティングの良さですが、今後必要となる経費のことを忘れてはいけません

商品仕入れ代、サーバー・ドメイン代、梱包材費、広告費など、商品仕入れから発送、プロモーションまであらゆるシーンで経費が発生します。

予想外の出費が続くと赤字運営になってしまう危険もあるので、予め必要経費をしっかり話し合って頭に入れたうえで臨みましょう。

まとめ

オンライン・オフライン関係なく、接客業で大切なことはお客様の特性を理解して寄り添い、顧客をファン化させることです。

Web通販ならではの強みを活かして、商売の強い味方にしましょう。

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