情報化社会の現代において、インターネットを用いた飲食店の情報発信は、新規集客やリピーター対策に欠かせない経営戦略のひとつです。
今回は、飲食店の情報発信ツールである「自社ホームページ」の必要性について、ユーザー目線で考えてみましょう。
飲食店に自社HPは必要か?
結論からお伝えすると、飲食店に自社のホームページは必要です。
なぜなら、飲食店の情報を検索するユーザーの多くがインターネットを利用して、飲食店を探しているからです。
マイボイスコム社が行った「飲食店情報の検索に関する」に関するアンケートの結果によると、飲食店情報を検索するユーザーのうち、約7割が「パソコンのインターネットサイト」を情報源としています。
また、「スマートフォンのインターネットサイト」を情報源としているユーザーも年々増加傾向にあり、インターネットの普及がますます進んでいることがうかがえます。
また、ジャストシステム社が実施した「スマートフォンを利用した飲食店検索の調査」の結果からは、約2割のユーザーが、飲食店を検索した結果画面で「店舗のホームページ」をクリックしていることがわかりました。
約2割のユーザー数という調査結果は一見低いように感じられますが、「飲食店口コミサイト」や「Googleマップ」など、数ある検索結果の中からクリックされているため、決して低い数値とはいえません。
【参考】株式会社ジャストシステム 2015年5月「スマートフォンを利用した飲食店検索の調査」
飲食店の口コミサイトやSNSだけでなく、自社のホームページも用意しておくことで露出が増え、さらにお客様の目に留まりやすくなりますね。
自分がどこかの飲食店を店名で調べた時、どのような情報を知りたいか?
飲食店のホームページを作成する際に重要となることは、自分がユーザーの視点に立ちながら、どのような情報が知りたいかを想像することです。
店の住所や営業時間等、基本情報
ホームページは飲食店の「名刺」に代わるものです。
お店の住所や営業時間などの基本情報は、正確に掲載しましょう。
特に気を付けたいポイントは、店舗へのアクセス方法です。
住所だけの記載では道に迷ってしまう可能性がありますよね。
お客様が来店しやすいように、アクセス経路やマップを載せておくと、より親切です。
料理の値段や写真、店内写真
お客様が知りたいことは、どのようなメニューがあるのか、いくらで注文できるのか、おすすめは何かという細かい情報です。
せっかくホームページを見てもらっても、お客様が知りたい情報が載っていないと意味がありません。
メニューを載せる際は、次のポイントに注意しましょう。
また、お客様の食事シーンによっては、個室や座敷、掘りごたつの席を希望される場合があるため、座席などの店内写真を掲載することも忘れてはいけません。
スタッフや店全体の雰囲気

スタッフやお店全体の雰囲気は、お客様の来店のきっかけにつながる重要な要素です。
働くスタッフの写真掲載はもちろん、インタビューを載せることもおすすめです。
お店全体の雰囲気は写真だけでは伝わりにくい場合があるため、お店のコンセプトやよく利用される客層などを紹介すると、イメージしやすくなりますね。
食べログ等の媒体だけでは伝えられる情報に限界がある
グルメサイトの多くは、掲載できるページ数や文字数、写真掲載に制限があります。
そのため、飲食店の良さがお客様に伝わらないこともあります。
一方ホームページは、文字数や写真の掲載にほぼ制限がないため、お客様に対してお店のオリジナルの情報が提供できます。
あなたの店名で調べている人はあなたのことをもっと知りたい
グルメサイトなどを閲覧すれば、お店の場所や口コミ、メニューなど大抵の情報は確認できます。
わざわざ飲食店の店名で検索するお客様は、なにを調べたいのでしょうか。
それは、お店のスタイルやこだわりなど、グルメサイトだけでは得ることができない、お店独自の情報です。
食べログ等有名な媒体、Instagram(SNS)、自社HPを見てもらえる店舗は強い
グルメサイトや予約サイト、InstagramやTwitterなどのSNSに加えて自社のホームページを作っているお店は、インターネットでの露出が増えます。
その結果、インターネット経由での予約や問い合わせ数も増え、集客率の向上につながります。
媒体だけでなく、自社HPも持っている飲食店
有名媒体やSNSだけでなく、自社のホームページも作ってお店のアピールをしているお店をご紹介します。
①雷門き介

浅草で焼き鳥とおでんを楽しむことができる「雷門き介」のホームページでは、「お品書き」ページに料理やドリンク、宴会メニューを詳しく紹介しています。
さらに、一品ごとの料理に説明書きが添えられ、利用客はあらかじめ注文する料理をイメージしやすくなっています。

②ビストロワインカフェハース

池袋にお店を構える「ビストロワインカフェハース」のホームページは、店内の雰囲気ページで「女子会に人気」や「お昼のママ会」など、具体的な利用事例を紹介し、ターゲットを女性客に絞っています。
こちらのお店のように、ターゲット層を絞ったプロモーションを行うことで、利用客のミスマッチを防ぐとともに、顧客満足度のアップにも期待ができますね。
③サロン・ド・テ・ロンド
東京国立新美術館2階に位置する「サロン・ド・テ・ロンド」は、言わずと知れた高級フレンチレストラン「ひらまつグループ」のティーサロンです。
こちらのホームページのトップ画面には、お店の全景が掲載され、開放的な空間と明るい店内の様子が一目瞭然です。

さらに、グループ共通の「メンバーシップ制度」や「メルマガ会員登録」の案内を行い、グループ相互のプロモーションを行っています。
④SMOKEHOUSE
本格BBQ料理とクラフトビールを一緒に楽しめる「SMOKUHOUSE」は、SNSで情報発信を行いながら、自社ホームページのお知らせ欄でも適宜更新を続けています。
同じ情報でも複数の媒体で発信を行うことで、より多くのユーザーの目に触れ、集客効率が上がりますね。
⑤京風鉄板はせ川

「京風鉄板はせ川」のホームページでは、料理や店内の写真を多く掲載しています。

数々の料理の写真を見ただけで、料理の美味しさが伝わってくる気がしますね。
自社HP、SNS、媒体毎に適切な情報配置をおこなおう
自社のホームページには、有名グルメサイトやSNSではカバーしきれない情報を掲載することが大切です。
ホームページにお客様が求めている適切な情報を載せることで、安心につながります。
グルメサイトやSNSではお店のアピールとユーザーとの交流を行いながら、ホームページで正確な情報を掲載することで、お客様からの信用が得られます。
飲食店が自社HPを持つ必要性についてまとめ
今回は、飲食店がホームページを持つ必要性について、ユーザー視点でご紹介しました。
グルメサイトやSNSだけでなく、ホームページを持つことで、新規集客と顧客満足対策が可能となります。
媒体によって適切な情報発信を行い、お客さまからの信頼感を獲得しましょう。
・料理名と一緒に写真と価格を記載する
・おすすめのメニューやお得なメニューを案内する
・予算別のコースメニューを紹介する