ビジネスモデルのトレンド”D2C”をわかりやすく解説!

「Direct To Consumer」の略である「D2C」は、文字通り商品を自社のECサイトで直接消費者に売り込むビジネス戦略です。

企画・製造・宣伝販売まで全てメーカーのデジタルマーケティング内で完結しているのです。

なぜD2Cが広まっているのか、どう活用すれば経営を成功させられるのか、実例と共にわかりやすく解説します。

D2Cの特徴

  • 自社の世界観をストレートにユーザーにアピールできる

創業者の強い想いからターゲットや販売方法が決まっていき、そのストーリーに惹かれるコアなファン層から着実に利益を得ることができます。

”限定的だが確実に需要がある購入層”、”品数や販売場所が少ないレア感”、”環境や健康への配慮”といった、何かしらこだわりがあるメーカーがブランド力を築き上げるのです。

現在はSNSから情報に出会うことが当たり前になっていることから、サービスが本当に優れていればファンが自然とお客様を集めてくれます。

  • 消費者との双方コミュニケーションによる商品開発

メーカー独自に運営しているメディアやSNSの公式アカウントなどを用いて、消費者の声を積極的に集めている企業が多いです。

実際にサービスを利用している者からの正直な意見をサービス改善に活かすことで、顧客満足度はどんどん高まります。

自社のサービスはどのような層に気に入られていて、どんな商品が求められているか、などを考えるうえで役に立つデータの取得や分析として、かなり具体的なものが得られるでしょう。

  • コスト削減

実店舗を開くための家賃を抑えられるうえに、販売代理店を介さないため手数料がかかりません。

店舗が無いということは、店舗に並べるための余分な在庫を用意する必要も無いため、本当に求められている量だけ準備できます。

コストを削減できれば、それだけ高い利益率を見込めますね。

D2Cが注目される理由と背景

従来はマスメディアを通して一方的に商品を売り込んでいたのが、商品の認知から購入までモバイル端末一つで済ませられる時代になりました。

おまけに、オンライン上のコミュニケーションツールを通して誰もが簡単に意見を発信できます。

今まで見えづらかったニーズをインターネットが目視しやすくしたわけです。

先述したようにコストを抑えられることから、マーケティング次第では売り出したてでも大手企業に太刀打ちできる活路を見出してくれました。

D2Cの成功事例

①PHOEBE BEAUTY UP

https://phoebebeautyup.com/lp?u=gold

このコスメブランドは、元々約40万人の美容好きが集まるメディア「DINETTE」のなかで様々な美容にまつわる悩みを聞いてきたことから、そのようなユーザーの願いに応えようとの思いで生まれました。

2017年4月から、Instagramではメイクの仕方やよくあるお悩み解決、新作コスメの紹介など、ユーザーが求めているコンテンツを徹底し、動画でわかりやすく発信しています。

宣伝は、化粧品メーカーとのタイアップ動画を制作したり、DINETTE GIRLSと呼ばれるインフルエンサー達を活用したキャンペーンなどを行うなどして力を入れています。

商品のPR以上にお客様とのコミュニケーションを大切にするため、コンセプト通りお客様の「あったらいいな」を叶える商品を提供できるのです。

②COHINA

 “身長155cm以下の小柄な女性の服”という潜在的なニーズに向けた商品こそが、ブランドになっています。

D2Cの観点から見ると、開発者と消費者のコミュニケーションの場がPHOEBE BEAUTY UPは会社独自のメディアなら、コヒナはインスタライブです。

毎日必ず1時間ほど配信していて、ライブ視聴者と色や素材などを相談しながら商品開発をすることもあります。

新型コロナウイルスが流行した際は、Instagramの公式アカウントで実施したアンケートを元に「外出自粛期間中でも着たくなるアイテム」を提案したように、世情に乗っかっていくスピード感も重要です。

さらに、Instagramの情報を受け継いだまま動画に特化した IGTVでは、着こなしのコツやコーディネートの提案、アイテムの履き比べなどを積極的に配信しています。

PHOEBE BEAUTY UPとコヒナに共通して言えるのは、商品そのものだけでなくその商品を実際に使ったときのイメージまで提案することで、より購買意欲を刺激しているということです。

③foufou

https://teshioni.com/collections/foufou

最近はネット上の様々なツールで自身の個性をアピールできることからファッションで個性を出す必要性が薄れてきていることに目をつけ、”SNSに日常の投稿としてアップするときに着ていても恥ずかしくない、且つ気軽に買いやすい服”を売りにするハンドメイドブランドです。

ぱっと見てオシャレで、品質もそこそこ良く、なおかつお手頃な値段の服を心がけています。

このようなこだわりエピソードをデザイナー自身がInstagramでユーモアを交えながら伝えています。

コロナ禍においては、店舗の休業などで働けないアパレル店員を対象に、foufouの新作を自宅に送って生地の質感やサイズ感のレビューをしてもらう「リモートレビュアー」を呼びかけました。

オンライン販売でも試着の役割を果たせる新たな方法として、勉強になりますね。

④snaq.me

https://snaq.me/

「おやつ診断」によって様々なおやつの中からパーソナライズされた、世界に一つだけのおやつBOXを定期便で毎月お届けするサービスです。

福袋のように何が入っているか開封するまでわからないという、わくわく体験も味わうことができます。

おやつ一つ一つに4段階で評価できるフィードバック用のアンケート機能があり、いただいた情報を商品に反映させます。

具体的には、高評価にはお礼を、低評価には「どんな食材が苦手なのか?」など課題解決のための質問を投げかけるCS部隊が存在するのです。

また、道の駅で販売しているメーカーなど流通ポイントが一つしかない生産者からおやつを買い取ると、そのメーカーにとって販路が広がるためとても喜ばれるそうです。

⑤ZENB

https://zenb.jp/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=a01&gclid=CjwKCAiAi_D_BRApEiwASslbJwf2nJtfzU2XFUrwOYZEdlJmgrq46OaP15MQ8qh8-D3byOzvG0IbMxoCFMoQAvD_BwE

野菜の種や皮、芯まで余すことなく利用し、手軽に口に運びやすいサイズや形に仕上げた野菜加工食品を販売しています。

このような”健康志向””フードロス削減”といったテーマを気に入って購入するユーザーが多いようです。

ちなみに、ZENBは大手老舗調味料メーカー「ミツカン」が立ち上げたブランドですが、あまりその事実を大々的には宣伝しておらず、販売場所も広げていません。

それは、顧客から既存のイメージやブランド力にとらわれない自由な意見を出してもらい、柔軟に改良を重ねながら将来的にロイヤリティの高いブランドとして育てるためです。

ほかにも、ショートムービーの作成などデジタルコンテンツも活用しています。

https://youtu.be/DEyva2sKFOI

D2Cで失敗しないための確認事項

①コンセプト→ターゲット→商品の順で計画しているか?

商品を売りたいことだけ考えて、とりあえずD2Cを取り入れようとしていませんか?

コンセプトを明確にし、ターゲットの希望を叶えるための機能を備えたサービスを考えなければ、一般的なマーケティングでも成功しません。

また、需要が見込めないことが企画の時点で明らかになっているのにそのまま計画を進めたところで、EC担当者やプロジェクトメンバーのモチベーションも上がらず、そんな商品が受け入れられるはずがないでしょう。

②Web運営が他力本願になっていないか?

Webコンサルティング専門の他社にプロモーションを完全に任せっきりにしてしまうのはもったいないです。

オンラインで直接ユーザーと交流することで、購入心理や普段の行動など、リアルな情報を得ることができるという機会を利用しない手はありません。

商品開発とWebマーケティングを別々で考えるのではなく、Webツールで得たユーザーの意見を商品企画に練り込んで、客観的な視点から運営すべきです。

知識と経験を積むためにも、できるだけ自社で運用することを推奨します。

③ブランド価値を理解しているか?

かつてアパレルのD2Cブランドとして人気があった「ボノボス」が、一般大衆向けの「ウォルマート」というブランドに吸収されたことで失敗した事案があります。→参照記事

独特なブランドの世界観が愛されていたボノボスが大量に売り切る方向に路線変更したことで、かつてのファンが離れてしまったのです。

D2Cの魅力の一つに”自社の世界観をストレートにユーザーにアピールできる”点があることから、一度定めたコンセプトからズレないように営業展開を広げていく必要があります。

D2Cで成功するポイント

①顧客の願望を拾い上げる

消費者の素朴な悩みごとや願望をキャッチし、それをいかに価値あるものとして提案できるかがミソです。

取り組む課題が”あまり気付かれていないが重要なもの”であればあるほど、ブランド価値は上がります。

常にユーザーの一歩先の視点で物事を考えましょう。

その情報収集の場として、人と人との距離が近いオンラインは非常に効果的です。

②サービスのこだわりや制作過程を発信する

商品に見合った値段で提供していることをユーザーに理解してもらうためにも、生産者の思いやサービスの仕組みは丁寧に発信していきましょう。

ストーリーに惹かれて購入するお客様も多いです。

多少市場価格が高くてもその企業にしかない魅力があると納得してもらえれば、お客様はお金を惜しみません。

お気に入りのメーカーになれば、同じジャンルであっても他社に顧客がとられることはないでしょう。

③継続的にサービスを提供する

定期販売形式を取り入れたり、お客様とのコミュニケーションの場を活用することで、持続的にサービスを提供し、その都度改良を重ねましょう。

繰り返すうちにサービスがパワーアップしているのをお客様が実感すれば、ファンは離れにくくなります。

マスメディアによる宣伝効果は一時的で、熱狂的なファンを作るにはこまめにお客様と直接意見交換を続けることが大切です。

そのためにも、SNSやオウンドメディアなどデジタルマーケティングの環境を整える必要があります。

まとめ

D2C運営を進めていくうえで、ブランドの確立消費者目線で双方型のモノ作り継続的な改善を意識して取り組みましょう。

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